2月は塾にとって「新学年」スタートの月。昨日も書きましたように、
それは塾の経営のためにすぎません。
彼らも優秀な講師を正社員として雇用するため、がくっと収入が落ちる2月にも安定した収入を確保しないといけない。
そのため新学期を2月にする必要があるのです。
旬ではない夏のウナギを売るため【土用丑の日】をうなぎにした発想と同じですね。
ちなみに手掛けたのは江戸時代の電通マン・平賀源内。以下にまとめ記事があります。
【新4年生】ツールを試して将来の苦手分野をつぶす
KOMACHIは4年生から中学受験に取り組み始めました。
2月、つまり3年生の終わりからやったことで「よかったな」と感じたのは、立体図形の切断です。
『立方体の切断の攻略 (受験脳を作る)』(→amazon)
はっきり言って、ふつうの小学生の頭で立体図面の切断など出来るはずがありません。特に、2次元上に書かれた3次元の図形を、頭の中で3次元に転換してなんて……。
特にKOMACHIは4年生当時は偏差値28を記録しておりましたので汗
上の教材は、立体図形をブロック遊びのようにする本当に立体の教材です。
これをやったら受験問題がとけるというレベルにいくわけではありません。
が、立体図形とはなんぞや?という、ある意味最難関のポイントをクリアできるので、新4年生もしくは新5年生くらいでひととおりやっておくといいと思います。
【新6年生】どうせ焦るんだから焦るな!
焦るな! 特に親!
6年生はすぐに春季講習もはじまり、焦りから「あと1年しかないよ」と言っているかもしれません。
安心してください。まだまだ先は長いです。ムチを入れるのは早すぎます。
この時期は、どうやら、遅く受験を始めた人がついて行けなくて焦るケースと、1年生など低学年から塾通いの子が思春期ということもあって燃え尽きていて親が焦るケースが見られるようです。
前者の場合、焦らず基礎問題ばかりやらせましょう。
後者の場合、今週の土曜日か日曜日に一日遊びにいきましょう。せめて午前中だけラウンドワンの3時間パックでもいいです。
この時期の一日……受験に悪い影響ありません。
荘司雅彦さんも『受験手帳』(→amazon)で、こう書かれています。
ほんの少し、半歩だけでいいから、毎日がんばって、無理なく「先頭集団」に入れるようになればいい。
新年度、だれもが困惑する時期だ。
気を引き締めることはもちろん大事! だけど、焦りすぎも禁物!
(17ページより)
とにかく親から落ち着いていきましょう。
【新5年生】一番重要な年かもしれない
中学受験において、5年生というのはある意味で一番重要な一年かもしれません。
サピックスをはじめ多くの塾が、5年生中に6年分のカリキュラム(特に算数)を一巡してしまうからです。
でも、6年生よりも焦ってはいけません。
4年生以前に受験をはじめていた子は5年生から本格参入が増えるので、いきなり競争状態になってガクンと成績が落ちる子もいると思います。
逆に、なにもせずに入ってみたらあまりのレベルの高さに驚愕という人もいるでしょう。
どちらも、今は焦る必要はありません。
ただ、この一年で算数の知識が6年分身につくかどうかが勝負です。
5年生で、6年生までのカリキュラムの基礎をきちんと理解できなければ、最上位校の受験は半ばあきらめて記念受験として、上位~中堅校に標準をあわせる必要もあると思います。
はっきりいって、最上位校を狙う6年生は「2周目、3周目、4周目」とドンドン螺旋階段を上っていきます。
それでも、6年生までのカリキュラムの基礎は、ふつう6年生まで時間をかければ身につくものなので、いかに焦らずやる気をさがずに一歩一歩進めるかどうかが鍵になります。
【新1~3年生】知識不要! 習慣がすべて
塾に行くな、とか。塾に行け、とかいうスジアイは私にはありません。
ともかく、もっともっと焦るな、親。
低学年でもっとも大事なことは、
①勉強を好きになる
②勉強が得意になる
という2点ですが、圧倒的に「好きになる」ことが大事です。
はっきりいって、この時期に先行してえた知識は受験時にほとんど役立ちません(断言)。
「学ぶって楽しいね」
「勉強している自分が好き」
そんなポジティブマインドを形成するために、塾に行ったほうがいいと思えばいけばいいし、「公文くらい簡単なもので自信をつけてほしい」なら公文に行けばいいでしょう。
「博物館や動物園で学ぶ楽しさを知ってほしい」というならそれももちろん重要です。
『立方体の切断の攻略 (受験脳を作る)』(→amazon)
新6年生でも、買って1週間で終わらせても効果高いと思います。
紙でしか解いたことのない子は「こんなに簡単なことだったんだ」とびっくりしますよ(実は大人が読んでも楽しいです)。
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