2月は中学受験生にとっては「新学年スタート」の月です。
なぜ2月から?
というと、一にも二にも、塾経営のためです。
企業というのものは、年間を通じてバランスよく収入が入ってこないと、正社員を雇えません。
こういうビジネスの常識を頭に入れた上で、2月スタートに焦ることなく、適切な塾を選んでいただいたほうが吉だと思います。
サピックスの難関校突破は他を圧倒
先日、SAPIX、日能研、早稲田アカデミー、四谷大塚の4つの塾について合格者速報を表にしてみました。
一部再掲します。
4つのうち、トップのところを赤字にしています。
【2015年の合格実績】
SAPIX | 日能研 | 早稲アカ | 四谷大塚 | |
女子御三家 | ||||
桜蔭 | 158 | 39 | 55 | 56 |
女子学院 | 185 | 57 | 86 | 81 |
雙葉 | 60 | 39 | 29 | 35 |
男子御三家 | ||||
開成 | 216 | 58 | 57 | 81 |
麻布 | 169 | 81 | 54 | 57 |
武蔵 | 39 | 52 | 60 | 44 |
早慶附属 | ||||
早実 | 52 | 31 | 63 | 45 |
早大学院 | 55 | 17 | 67 | 51 |
早稲田 | 68 | 49 | 137 | 154 |
慶応普通 | 110 | 31 | 44 | 31 |
慶応中等 | 138 | 24 | 53 | 39 |
慶応湘南 | 82 | 22 | 39 | 37 |
2月校 | ||||
豊島岡 | 164 | 71 | 69 | 93 |
フェリス | 54 | 60 | 26 | 32 |
浅野 | 145 | 32 | 36 | 63 |
桐朋 | 40 | 72 | 41 | 45 |
駒場東邦 | 156 | 49 | 29 | 39 |
国立 | ||||
筑駒 | 89 | 13 | 16 | 17 |
早稲田アカデミーが早稲田の附属、日能研が横浜の学校に強い――という以外は、ほとんどサピックスに軍配が上がります。
サピックスがずばぬけて生徒数が多いのか?
というとそうではなく、サピックスと早稲アカが4,000~5,000人。
日能研は公表していませんが、過去には1万人という数字がありましたから、4,000人を大きく下回ることはないと思います。
四谷は校舎は少ないですけど、通信制がありますので、それを入れるとかなりの数になるでしょう。
御三家をはじめとする難関校を目指すというのが目的なら、とりあえずサピックスを選んでおくのが無難です。
ただ、サピックスはほかと比べて塾内競争が激しいようで、毎週クラスでの順位が出て、毎月クラス替えがある。まぁ、ほかの塾も同様かな……?
サピックスが特殊なのは、上位のクラスである「アルファ1」や「アルファ2」から落ちると、親が勝手に「もうダメ」とか思って、余計なプレッシャーにさらされる――そう推測しております。
場合によっては転塾もよいのでは?
サピックスのメソッドはいまのところ、合格実績から見ても最強であることは間違いありません。
でも「ついていけない」「空気が合わない」という場合は、転塾も視野に入れて良いのではないでしょうか。
わたくしのバイブルであった『中学受験BIBLE』や『受験手帳』著者の荘司雅彦さん(娘さんが雙葉合格)も、サピックスの競争に娘さんがプレッシャー負けして、早稲アカへ転塾しています。
人によって印象は違うのでしょうが、サピックスに対する印象は「冷徹」。
四谷は「優しい」。
※この2つは体験したところなので主観
一方、早稲アカ(入ったことにないのでイメージ)は「熱い」。
サピックスは
【メソッドにのっていければある程度、志望校群への合格を与えることができる。空気を含めてついてこれない人はしかたない】
という感じです。
早稲アカは
【とにかく、全力で親も子もバックアップして、行きます!!!どーんと信じてついてきてください!】
みたいな松岡修造型。
四谷は、
【なんだか楽しいけど、ちょっと緩い】
NHK教育番組的な何か。
日能研は……全然わかりません。
合理的なサピックスが向いていた
我が家の場合は、空気的に体育会系の早稲アカではだめだったと思います。
冷たいなぁと思いつつも、合理的なサピックスが向いていたのでしょう。
それに「息抜き」的(時間的にはメイン教材でした笑)に四谷の通信をやっていたのがベストマッチングで、非情なサピックスの上下移動に一喜一憂することもありませんでした。
KOMACHIも6年生になってようやくアルファ1になりましたが、サピックス入りした5年生ではEクラスでした。
ちなみにサピックスのクラスは上から
アルファ1
アルファ2
F
E
D
C
B
A
と続きます。
『中学受験BIBLE 新版』(→amazon)
転塾してもいいんだと心に余裕ができる1冊。
なにはともわれ、受験生親ならば荘司先生の本は読んでおいて損はないです。
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